遠野物語 【柳田国男】

急に読みたくなったんですよ。
小学生の頃、児童文学に飽きて、
父親の蔵書物色して、部屋に持ち帰って、
夜寝たふりをして懐中電灯照らして、
布団の中で隠れて読む。
なんて事をずっとしてたんだけど、
これは怖かったなぁ。
上坂冬子『生体解剖』とか、
森村誠一悪魔の飽食』とか、
明らかにタイトルが恐ろしげな本は避けてたんだけど、
(中学卒業する頃にどっちも読んで夜トイレに行けなくなった)
意表衝いてこれも怖かった(笑)
なんて思いながら読んでたら、
今でも夜中に一人で読んでると怖いな。
読んでる途中で自販機にジュース買いに行ったりしたら、
もう、そこいらから何か出てくるんじゃないかと。


で、怖かったタイトルがなんで人体実験もの2作かというと、
父親の蔵書には遠藤周作の著作が大量に有って、
こんなに有るんだからさぞかし面白いのであろう、
と思って読んでいたところ、
『海と毒薬』に当たってしまったのです。
興奮するとすぐうなされる質の俺は、
2週間位、毎晩うなされてましたよ。
そんで怖い物見たさというか、何というかで、
ドキドキしながら上記の2タイトルも読んで見たわけです。
したらもうホント怖かった。
大人になってから読んでも気分悪くなるような話で。
それから恐ろしくて、小学校卒業する位まで、
父の書棚に近づくのもイヤだったなぁ。
と言うわけで他にも恐ろしいタイトルの本は
沢山有ったと思うんだけど、この2つだけ強烈に印象に残ってるわけです。

遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)